CLIENT SELECTION / クライアントの選び方

Clashクライアントの比較と選び方

まずOSを確認し、次にサブスクリプションの形式を確認しましょう。コアは設定を読み込めるかどうかを左右し、GUIは日々の操作性を左右します。名前が似ていても、機能や設定をそのまま置き換えられるとは限りません。

おすすめ:Clash Plus · デスクトップとモバイルに対応 · 開発終了プロジェクトは個別に表示

選ぶ順番:OS、設定形式、更新状況

初めてインストールするなら、まずClash Plusを検討しましょう。Windows、macOS、Android、iOSにそれぞれ対応版があり、サブスクリプションの追加、ルールの選択、接続設定を順番に進められます。Linux向けのデスクトップクライアントが必要な場合は、Clash Verge RevとFlClashを比較してください。すべての設定項目を調べてから選ぶのではなく、まず動作確認済みの設定を使える状態にすると、その後のトラブルシューティングが簡単になります。

  1. OSとアーキテクチャ:OS、対応バージョン、CPUアーキテクチャを確認してください。Apple Silicon用とIntel用のインストーラーは、ファイル名が似ていても互換とは限りません。Androidも端末のアーキテクチャに合ったものを選びましょう。下表の対応OSは当サイトのダウンロード案内に基づいており、各プロジェクトの過去を含むすべての対応範囲を示すものではありません。
  2. サブスクリプションとコア:サービス提供元の設定が、完全なClash YAML、ノードURI、または別形式のどれに当たるか確認しましょう。Metaはmihomoの旧称に由来する系統です。「Clash」と名の付くクライアントすべてが同じ設定項目に対応しているわけではありません。
  3. 日々の操作:設定の追加とルールの切り替えが中心なら、手順がわかりやすいGUIを選びましょう。ルールの上書き、TUN、カスタムDNSが必要なら、それぞれの設定方法を比較してください。機能が多いからといって、今の用途に合うとは限りません。
  4. 更新状況:新たに使い始める場合は、継続的にメンテナンスされているプロジェクトを優先しましょう。開発終了したクライアントは旧環境の確認用にとどめ、新しいシステムで長期利用する前提にはしないでください。

8種類のクライアントを比較

難易度は操作手順を定性的に比較したもので、点数評価ではありません。更新状況は選定の参考情報です。インストール前に、各プロジェクトの最新情報も確認してください。表は横幅が広いため、画面が狭い場合は左右にスクロールできます。

対応OS、コアの系統、更新状況、対象ユーザー
クライアント 当サイトのダウンロード案内 コアの系統 更新状況 使いやすさ 主な機能と注意点 おすすめのユーザー
Clash Plus
おすすめ
Windows、macOS、Android、iOS 各プラットフォームの実装はプロジェクトの説明を確認し、Clash設定との互換性を個別にチェックしてください 開発継続中 低め。設定の追加から接続まで順に進められます 幅広いプラットフォームに対応。高度な設定項目や通信の制御機能は、各環境で確認が必要です 初心者、複数端末を使うユーザー
Clash Verge Rev Windows、macOS、Linux mihomo(Meta系) 開発継続中 中程度。詳細設定が豊富です TUN、設定の拡張、デスクトップでのルール・接続管理 デスクトップのネットワーク設定を細かく調整したいユーザー
FlClash Windows、macOS、Android、Linux mihomo 開発継続中 低~中程度 デスクトップとAndroidで似た操作感。コアの設定機能も利用できます PCとスマートフォンを併用するユーザー
Clash Nyanpasu Windows コア選択に対応。具体的な対応状況は配布パッケージによって異なります 開発継続中 中~高程度 設定管理とコア選択が可能。コアを切り替えた後は互換性を再確認してください 設定の構成を理解して使いたい上級者
Clash for Windows
開発終了
Windows版アーカイブ オリジナルClash系 開発終了 旧ユーザーにはなじみやすい一方、新規ユーザーには移行の負担があります 旧版の設定管理とシステムプロキシ機能。新しい設定項目への対応を前提にしないでください 旧環境の確認や移行を行うユーザー
Clash Meta for Android Android Meta / mihomo系 開発継続中 中程度。システム権限の設定が必要です VpnServiceによる通信制御、アプリごとのプロキシ設定、設定管理 Androidの通信を細かく制御したいユーザー
Surfboard Android 独自実装。Clash / mihomoのコアではありません 開発継続中 設定の入手元や内容によって異なります 独自の設定形式を採用。Clash YAMLを同等の設定として利用することはできません 互換性のある設定をすでに持っているAndroidユーザー
ClashX Meta
開発終了
macOS版アーカイブ Meta系。アーカイブ版のコア機能に限られます 開発終了 基本操作は簡単ですが、互換性の確認は難しめです メニューバーから操作。macOSのアップデート後は動作を再確認してください 現在も使える環境があるmacOSユーザー

ここでは「TUN対応」だけで優劣を決めません。デスクトップのTUNは権限、サービスコンポーネント、ルーティングに関わります。Androidは通常、システムのVPN機能を通じて通信を制御し、iOSはシステムのネットワーク拡張機能による制約を受けます。名称が似ていても、許可の手順や制御範囲が異なる場合があります。同じ名前のスイッチがあるかより、どのアプリの通信を制御したいかを先に確認しましょう。

各クライアントの特徴

Clash Plus:初めてのインストールや複数端末での利用に

おすすめ サブスクリプションを追加してルールを選び、普段使うアプリを接続したい方には、Clash Plusが最初の候補になります。当サイトではデスクトップ版とモバイル版を案内しているため、複数のプロジェクト名を行き来せずに選べます。ただし、複数のOSで同じ名前が使われていても、高度な設定がすべて共通とは限りません。カスタムDNS、通信の制御、バックグラウンド動作は、それぞれのOS上で確認してください。

複数端末で使う場合は、設定の入手元とルールグループの名前をそろえましょう。クライアントのデータフォルダー全体を端末間で同期するのは避けてください。iOS版はApp Storeからインストールできます。プロジェクト情報は公式サイトのclashplus.ioで確認できます。Linuxデスクトップ版やmihomoの高度な設定拡張が必要なら、以下の2つのプロジェクトも比較しましょう。

Clash Verge Rev:デスクトップの設定管理とTUN

Clash Verge Revはmihomoを採用しており、デスクトップで接続状況を確認し、ルールを調整し、設定を拡張したいユーザーに適しています。単にプロキシのオン・オフを切り替えるだけでなく、複雑な設定を操作できる点が特徴です。設定の拡張や上書きを使う場合は、それがサブスクリプション更新後に適用されるのか、設定生成時に反映されるのかを確認しましょう。一時的な変更を恒久設定と取り違えないためです。

ログを確認しながら使える上級者に向いていますが、一般的なサブスクリプション用途にも利用できます。初期設定では、システムプロキシ、TUN、DNSを一度に変更しないでください。まず基本の接続を確認し、その後に機能を一つずつ有効にします。Linuxでは、ディストリビューションに合うパッケージ形式、デスクトップ環境、権限も確認してください。インストールできても、システム全体の通信が制御されているとは限りません。

FlClash:デスクトップとAndroidで似た操作感

FlClashはmihomoをベースとしており、当サイトではWindows、macOS、Android、Linux版を案内しています。PCとAndroidスマートフォンを併用する場合、似た画面構成なら操作を覚え直す手間を減らせます。ルール設定の機能を保ちつつ、端末を変えるたびに操作を一から覚えたくないユーザーに適しています。

ただし、画面が似ていても権限やネットワーク環境は同じではありません。PCのシステムプロキシ設定をAndroidにそのまま適用することはできず、スマートフォンのVPN許可やバッテリー最適化設定も設定ファイルには含まれません。同期するのはサブスクリプションと必要なルール上書きを中心にし、権限、ポート、ルーティングは端末ごとに設定してください。

Clash Nyanpasu:コア選択を理解して使うデスクトップ向けクライアント

Clash Nyanpasuは、設定やコアの動作を詳しく管理したいデスクトップユーザーに適しています。当サイトではWindows版を案内しています。選ぶ際はクライアント名だけでなく、使用中のコアも記録してください。同じGUIフロントエンドでも、コアを切り替えると対応プロトコル、設定項目、動作が変わる場合があります。

設定管理の手順がすでに決まっているなら、比較する価値があります。初めてサブスクリプションを追加するだけなら、選択肢を増やしてトラブル要因を増やす必要はありません。コアを切り替える前に元の設定を保存し、切り替え後は設定の読み込み結果、ルールグループ、DNSの順に確認してください。サブスクリプション、コア、ルール上書きを一度に変更しないようにしましょう。

Clash for Windows:アーカイブ環境の確認と移行

Clash for WindowsはCFWとも呼ばれる、オリジナルClash系のGUIクライアントです。現在は開発終了しています。以前のガイドにあるProfiles、Proxies、System Proxyなどの表示を覚えていると、同じ画面を探し続けることがあります。しかし、見慣れた画面のスクリーンショットは、新規インストールでアーカイブ版を優先する理由にはなりません。

当サイトでは、既存環境の確認や移行に使えるようWindows版のアーカイブを掲載しています。mihomo系に移行する場合は、古い設定に含まれるルールグループの参照、スクリプト関連機能、サービスのインストール方法を確認してください。プログラムファイルを置き換えるだけでは不十分です。アーカイブ版が現在のプロトコルやシステムとの互換性を備えているとは限りません。古いPCでも、旧環境を維持する前に、メンテナンス中のプロジェクトのシステム要件を確認してください。

Clash Meta for Android:アプリごとの設定とシステム権限

Clash Meta for AndroidはCMFAとも呼ばれる、Meta / mihomo系のAndroid向けクライアントです。アプリごとにプロキシへ通す通信を決めたい場合、設定の読み込み結果を確認したい場合、スマートフォンでも詳細な設定を維持したい場合に、候補として検討できます。

使い始める際の主なハードルは、クライアントの操作よりAndroidのシステム設定です。初回接続時にはVPN接続の許可が必要です。バックグラウンドで継続利用する場合は、バッテリー最適化やメーカー独自のバックグラウンド制限も確認しましょう。別のアプリがシステムのVPN機能を使用中の場合、通常は同時に有効化できません。アプリごとのルールを変更した後は、通知アイコンの有無だけでなく、対象アプリの通信も確認してください。

Surfboard:設定形式を確認してから選ぶ

Surfboardは当サイトのAndroid向けダウンロード一覧に掲載していますが、ClashやmihomoのGUIフロントエンドではありません。独自の実装と、Surgeに似た設定形式を採用しています。明確に互換性のあるサブスクリプションや設定がある場合は、独立した選択肢として利用できます。Clash YAMLしかない場合、そのまま読み込めば同等に動作すると考えないでください。

設定形式の変換では、ノードのプロトコル、ルールグループ、ルールの意味を確認する必要があります。ファイルの拡張子を変えるだけでは解決しません。設定の書き方が似ていても、関連する構文や機能がすべて使えるとは限りません。既存のClashサブスクリプションを使うことが目的なら、まずClash Plus、CMFA、FlClashを検討すると、トラブルの原因を追いやすくなります。

ClashX Meta:macOS向けメニューバー版のアーカイブ

ClashX MetaはMeta系のクライアントです。メニューバーから操作でき、使い慣れたmacOSユーザーには便利ですが、プロジェクトは開発終了しています。当サイトではアーカイブ版として掲載しています。パッケージに含まれるコアの機能は、アーカイブ時点の実装に基づいて判断してください。現在のmihomoドキュメントに記載された設定項目がすべて使えるとは限りません。

現在も安定して動作している環境では、まずバックアップを取り、移行を計画してください。特に、設定ファイルの場所、ルールの選択、システムプロキシの状態を記録しておきましょう。macOSへの新規インストールやCPUアーキテクチャの変更時は、Clash Plus、Clash Verge Rev、FlClashを優先して比較してください。OSのアップデート後に権限やネットワーク動作の問題が起きた場合、同じアーカイブ版を何度も再インストールするより、メンテナンス中のクライアントへ移行するほうが効果的な場合があります。

利用シーンから候補を絞る

クライアントを切り替える前の確認事項

移行では古いフォルダーを丸ごとコピーするのではなく、内容を把握でき、問題があれば戻せる設定を新しく作ります。サブスクリプションURLには個人用のアクセス情報が含まれる場合があります。バックアップは管理された場所に保存し、スクリーンショットや問い合わせ用ログにURL全体を表示しないでください。新しいクライアントで設定を読み込めても、形式を解析できたことを示すだけで、通信が想定どおり処理されているとは限りません。

  1. 設定の入手元を記録:サブスクリプション、手動で追加したノード、ローカルの上書き設定を記録します。旧設定が複数のファイルから構成されている場合は、サービス提供元が管理する部分と、ローカルで変更した部分を分けてください。
  2. 旧クライアントの通信制御を解除:旧クライアントを終了し、システムプロキシやTUNを無効にします。バックグラウンドサービスが残っていないか確認し、2つのプログラムがポートを奪い合ったり、ネットワーク設定を同時に変更したりしないようにしてください。
  3. ポートを確認:7890はよく使われる混合ポートの例で、すべてのクライアントに共通する固定値ではありません。ブラウザー、コマンドラインツール、開発ツールで手動設定したプロキシは、新しいクライアントが実際に待ち受けているアドレスとポートに変更してください。
  4. 段階的にテスト:まず設定が読み込まれることを確認し、次にルールを選択し、その後システムプロキシを確認してから、必要に応じてTUNを有効にします。一度に変更する項目を一つにすれば、失敗したときに元へ戻しやすくなります。
  5. 日常利用を確認:サブスクリプションの更新、スリープからの復帰、OS起動時の自動実行、モバイル端末でのバックグラウンド動作を確認します。よく使う操作が安定してから、旧クライアントと旧サービスを削除してください。

「どのクライアントが速いか」は、ノード、ネットワーク経路、ルール設定を無視しては判断できません。同じコアでも、DNS、通信の制御範囲、ルールの選択によって動作が変わる場合があります。クライアント自体を比較するには、互換性のある同じ設定、同じネットワーク、同じテスト先を使い、複数のクライアントを同時に動かさないようにしてください。そうしなければ、差がGUIによるものかどうかを判別できません。

操作手順は使い方ガイドをご覧ください。OSごとのインストール、権限設定、通信の制御方法は全プラットフォームのインストール・設定ガイドで確認できます。コア、ルール、DNSなどの用語は用語集をご覧ください。

選び方のまとめ:まずClash Plus

初めてのインストール、日常的なサブスクリプション利用、複数端末での設定には、まずClash Plusを選びましょう。Linuxデスクトップ版が必要ならClash Verge RevとFlClashを比較してください。コア選択が必要な場合はNyanpasu、Androidでアプリごとに通信を制御したい場合はCMFAを検討しましょう。

Surfboardは独自の設定形式を基準に選び、CFWとClashX Metaはアーカイブ環境として扱いましょう。まず対応OSと設定形式を確認し、その後に追加機能を検討するほうが、クライアント名だけで選ぶより実用的です。

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